サイエンスの香りがする日記

実体験や最新の科学技術をコミカルに綴ります。

声が変な皮膚科医の先生との別れ。

僕の家族はみんな肌が弱いので、頻繁に皮膚科に通っています。


その皮膚科には、東大出身で皮膚科界の新進気鋭(と僕と妻が勝手に思っている)先生がいるのです。


とても穏やかな良い先生で、娘の肌の状態を一目で判断して適切な薬をくれました。まさに慧眼があるなという先生です。

 


ただ声が変なのです。。。

 


という話を以前にブログ(声が変な皮膚科医の先生の話 - サイエンスの香りがする日記)で書きました。


病院のホームページを見て、その先生の下の名前は「慧」だと分かったんですね。


もちろん本人の前では苗字で呼んでいるのですが、我が家では親しみを込めて、けい先生と呼んでいます。


娘も先生をとても気に入っていて、自分や弟の肌荒れを見つけると、

 

「けい先生に会いに行かなきゃぁ」

 

と言っています。


先日も娘が手が痒いというので、じゃあけい先生に会いに行こうかという話になりました。


それで休診日はいつだっけなと思ってホームページを見たんです。


すると、ホームページにとても恐ろしい事実が記載されていました。

 


「小児皮膚科は今月で終了致します。」

 


え?

 

ええ!!?

 

終わり!!??

 

なんで!!???

 

ホームページをよく読んでみると、どうやら美容皮膚科に特化するらしいのです。


なんと言うことでしょうか。お金に目のくらんだ院長の仕業じゃないか。そう邪推しました。


僕だってけい先生の声質改善にお金が必要というなら文句は言いません。でもきっと違うでしょう。


小児皮膚科が終了するということは、僕ら家族にとってはけい先生とのお別れを意味します。最後にお礼を伝えなければと、早速病院に朝から並んで受診することにしました。


けい先生はいつものように僕らを迎えてくれて、小児皮膚科が終わりですみません、なんて話をしてくれました。


僕らも最後なので、実は家では先生のことをけい先生と呼んで、皮膚科に行こうじゃなくて、けい先生に会いに行こうって話してるんですよってお伝えしました。


先生はいつものように、笑顔でウンウンと頷きながら僕達の話を聞いてくれました。

 

やっぱりいい先生です。

 

診察も終わり、先生は最後にいつもの変な声でこう言いました。

 


「僕、、、、、、

 

 


実は、、、、

 

 


慧(けい)じゃなく、慧(さとし)なんです。」

 

 

僕達のけい先生どこいったぁーーー!!???

 


けい先生との別れを悲しんでいたら、

 

そもそも、けい先生はいなかったようです。

 

そんなわけで、路頭に迷った僕ら家族は、新たなけい先生を見つけるために街中の皮膚科をめぐる旅に出たのでした。

 

おしまい。

 

 

 

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